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7年ルールとPathwayの有効期限 | 2つの重要な期限の違いを解説

米国で医師として働くには、ECFMG認証が必要です。その取得と維持には、見落とされがちな2つの期限が関わってきます。

1つは「7年ルール」、もう1つはPathwayの「有効期限」です。いずれも期限を超えると、再受験や再申請が必要となります。

本記事では、この2つのルールの違いと、それぞれの対応策についてわかりやすく解説します。

ECFMG認証とは

まず、ECFMG認証とは、外国の医学校を卒業した医師が、米国でレジデンシーやフェローシップを受けるために必要な資格です。

この認証を得ることで、ACGME(全米卒後医学教育認定協議会)認定プログラムへの応募や、J-1ビザの申請が可能になります。

取得には、USMLE Step1・Step2 CKの合格に加え、「Pathway」と呼ばれる臨床技能・英語力の審査を通過する必要があります。

以前はStep2 CS(臨床技能試験)が行われていましたが、2021年に廃止され、現在はPathway制度に一本化されています。

「7年ルール」について

ECFMGの「7年ルール」とは、USMLE試験の合格に有効期限があるという規定です。

最初に合格した試験(通常はStep1)から7年以内に、Step2 CKとPathwayをすべて完了しなければ、認証は無効になります。

たとえば、Step1合格後に7年が経過してもStep2 CKやPathwayが未了の場合、Step1のスコアは「認証には使えない」扱いになります。

この期限について、ECFMGから個別の通知はありません。スケジュール管理はすべて自己責任となります。

さらに、7年ルールにより過去に合格したスコアが無効となった場合、再受験が必要になります。

本来、USMLEでは一度合格した試験の再受験は認められていませんが、7年ルールに関しては例外があり、ECFMGに申請すれば再受験が可能です(理由を記した書面の提出が必要です)。

たとえば、Step1のみ合格した状態で7年が経過した場合は、再びStep1を受け直す必要があります。再受験には、学習のやり直しや試験内容の変更への対応など、精神的にも実務的にも大きな負担が伴います。

Pathwayの有効期限

ECFMG認証には、Pathwayの有効期限も関係してきます。たとえば、2021~2022年に承認されたPathwayは、2024年末で失効します。

この期限を過ぎると、USMLEのスコアが有効でもECFMG認証は失効し、Pathwayの再申請が必要になります。再申請には、OETで各セクション350点以上(ライティング300点以上)のスコアを取得し、臨床能力評価(例:ミニCEX)を提出することが求められます。

再申請には受付期間も定められているため、次年度のマッチを目指す場合は、事前のスケジュール確認と準備が不可欠です。

加えて、米国内で12か月以上の臨床研修(ACGME認定)を修了すると、ECFMG認証は「無期限」に自動アップグレードされます。つまり、初回の認証が期限付きであっても、その後の臨床経験により恒久的に有効となります。

まとめ

最後に、この記事のポイントを簡単に振り返っておきましょう。

7年ルール:
最初のUSMLE合格から7年以内にすべての認証要件(Step1・Step2 CK・Pathway)を完了する必要があります。期限を超えると、合格済みでもスコアが無効となり、再受験が必要です。

Pathwayの有効期限:
認証取得後もPathwayには有効期限があり、失効すると再申請やOET再受験が必要になります。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。何かご質問などあればお気軽にご連絡ください。

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