前回の記事に引き続きOETリス…
OETリーディングでスコアを安定させる方法
OETのリーディングはUSMLE対策を行ってきた日本人医師にとってそこまでハードルが高くないセクションです。
しかし、受験英語の感覚で受けてみると意外とスコアが安定しないことがあるようです。
そこで、今回はそんなOETのリーディング対策に関して情報をまとめていきます。
また、参考までにOET対策用の記事を別のウェブサイトにもまとめてありますので、参考までにご覧ください:
目次
OETリーディング対策
OETのリーディングの概要を以下にまとめます:
時間 | 60分(Part A:15分・Part B&C:45分) |
問題数 | 全42問(Part A:20問・Part B:6問・Part C:16問) |
Part A | 症状・処置方法に関する4つのテキストを読み関連問題に回答する |
Part B | 医療現場における文章を読み3択問題に回答する |
Part C | 医療関連の文章を読み4択問題に回答する |
Part Aが終わるとその場で回答用紙が回収されます。(コンピューター受験の場合、強制的に画面が切り替わり10分間の休憩時間に移行します)
15分以内に20問の問題回答と見直しをする必要があるので、早い読解スキル・情報処理能力が求められるパートです。
Part BとPart Cは合わせて45分。TOEFLと同じように選択問題なので、比較的解きやすい形式です。
しかし、問題傾向が受験問題のそれとは全く異なる点に注意。
受験感覚で問題を解いていると、なかなか正答率が上がらずスコアメイクに苦戦する恐れがあります。
この問題傾向の違いについては後ほど説明します。
OETリーディング Part A
Part Aは、症状や処置方法に関する4つのテキストの中から設問に対応するキーワードなどを抜き出す形式の問題です。
主に、
- 情報分類問題
- 短文回答問題
- 空欄穴埋め問題
の3種類の問題が出題されます。
「短文回答問題」と「空欄穴埋め問題」の問題は、テキストに書いてあるキーワードの通りに書き出す必要がある点に注意してください。
問題数が20問に対して試験時間は15分なので、1問につき30秒程度しか時間をかけることができません。
素早く正確な読解と情報の読み取りが重要になります。
一方で、文章はシンプルなものが多く、語彙や背景知識があれば読解自体に苦戦することはありません。
OETリーディング Part A 対策のコツ
Part Aは15分以内で20問に回答する時間にシビアな問題が特徴です。
しかし先述の通り読解自体は難しくないので、時間配分さえ調整できれば安定した得点源になり得ます。
そのためのコツは「Q8から解き始める」という方法です、
一般的にはQ1から順番に問題を解いていきますが、最初のマッチング問題は抽象度が高く内容理解に時間が最もかかります。
仮に最初で時間を使い過ぎてしまった場合、後半の「情報抜き出し問題」を解き切ることが難しくなるでしょう。
Q8から問題を解き始めると、
- 具体性の高い情報なのでテキストの推測が比較的容易になる
- 繰り返しテキストを見てからQ1~に望むでどの段落にどの情報がのっているかを概ね理解できている状態になる
- Q1~の回答はアルファベット(A-D)なので残り時間が少なくても回答可能
と、時間調整がやりやすくなり難易度が比較的下がります。
リーディングのスコアが安定しない方は是非一度この方法でチャレンジしてみてください。
OETリーディング Part B
Part Bは、医療現場における短い文章(メールや指示など)を読み、3択問題に回答する形式です。
合計で6問出題されます。
3択しかないので一見簡単そうに見えますが、選択肢の内容が本文に書かれている内容に対応していないケースがあり、読解レベルは全パートの中で最も高いです。
対策のポイントは消去法を徹底することです。
先述の通り選択肢と本文の内容が対応していないケースがあるので、
- 誤っている情報
- 本文に記載のない情報
の2点を中心に、選択肢を消去していく方法が最も有用です。
OETリーディング Part C
Part Cは、医療テーマに関する長文を読み、4択問題に回答します。
長文は2つ出題され各8問ずつ問題が用意されています。
基本的に1段落につき1〜2問出題される形式なので、文章全体の読解や内容を覚えておく必要はありません。
内容も浅く広い医療関連のトピックが中心です。
しかし一点注意点として、日本の医療においてあまり馴染みのないトピックが出題されるケースがあります。
オーストラリア基盤になっているテストなので、現地で認知されている “ホメオパシー(Homeopathy)” という治療法に関する記事が定期的に出題される傾向があります。
概要だけでも良いので予め情報をインプットしておくと対策がしやすくなるでしょう。
OETの問題傾向について
Part Cが特に顕著ですが、問題傾向が我々が慣れ親しんだそれとは異なります。
一般的に4択問題は、選択肢を先に読んで「その内容と合致する情報を本文から探す」という手段が受験では効果的でした。
しかし、OETでは複数の選択肢で本文に対応する情報がまとめられていることが頻繁にあり、この解き方をしていると正答率が安定しません。
OETの問題は基本的に、
- 要点理解
- 詳細理解
- 間接的な意図の汲み取り
の3種類のパターンが用意されています。
この中で特に気をつけなくてはいけないのが「要点理解」の問題。
先述の通り、選択肢に本文と合致する情報が複数含まれていることがあるので、要点理解を求められた時は先に本文を読んで内容を理解しておくことが効果的です。
まとめ
OETのリーディングは基礎的な英語力に加えて、総合医療で頻出の医療語彙をインプットする必要があります。
それに加えてOET特有の問題傾向を把握することで、安定してスコアを取得できる可能性が飛躍的に高まります。
注意点としてOETリーディングのように問題傾向が特殊なテストは「模試を繰り返しとく」という手段では再現性が向上しない恐れがあります。
回答を導くロジック・思考回路を振り返りで強化することが最も重要な要素になるので、くれぐれもご注意ください。
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